天然ガスは、石炭や石油と同じ化石燃料のひとつで、貴重なエネルギー資源なんだ。都市ガスは「天然ガス」を原料にして作られるよ。
化石燃料は、大昔の動植物などの死がいが地中の深いところにうまり、それが気の遠くなるような長い年月をかけ、地球の熱や圧力のはたらきで作られたもの。どんなに科学が進歩しても、人間の力では作り出せないよ。日本では少ししか取れないから、そのほとんどを外国から輸入しているんだ。
今の技術でほり出すことができるエネルギー資源を、今と同じペース使っていくと、石炭がやく120年分、石油がやく40年分、天然ガスがやく60年分あるといわれているよ。もちろん、新しい資源が見つかったりしているけど、限りある資源だから大切に使わないといけないね。

下の図を見て。これは、化石燃料をもやしたときに出る物質の量をくらべたものだよ。
天然ガスはもやしたときに、地球温暖化の原因となる二酸化炭素や酸性雨の原因となる硫黄酸化物や窒素酸化物の出る量が、ほかの化石燃料とくらべて少ないことがわかるね。だから、天然ガスは地球にやさしいエネルギーなんだ。

※石炭を100とした場合

みんなは「LNG」という言葉を、聞いたことがあるかな？えき体の天然ガスのことを、英語のLiquefied Natural Gasの頭文字をとってLNG（液化天然ガス）というんだ。
水がふっとうすると湯気すなわち水じょう気が出るね。水じょう気は水が気体になったもの。それと同じように、LNG (えき体）がふっとうすると天然ガス(気体)になるよ。ひやされた水じょう気が、また元の水にもどるように、天然ガスもひやされると、LNGにもどるんだ。その時の温度はマイナス162℃、ものすごくつめたいね。天然ガスをLNGにすると、体積がやく600分の1と小さくなるんだ。これはね、サッカーボール2コ分がゴルフボール1コになるようなもの。一度にたくさんの天然ガスを運べるようになる、というわけなんだ。